幹細胞を用いた再生医療

自己脂肪由来幹細胞を用いた変形性関節症の治療

治療・研究の区分 治療
再生医療の区分 再生医療第2種
計画番号 PB7170012

【判断理由】
本再生医療等は変形性関節症の症状改善を目的として、再生医療等を受ける患者様から採取した脂肪から製造した脂肪由来幹細胞を関節腔内に投与するものです。
<再生医療等の対象疾患等>
・変形性関節症


加齢によるしわ・たるみ

【選択基準】

・年齢:20歳から80歳

・本治療を受けることを希望した患者様のうち、再生医療等を行う医師の診断により、他の治療法では改善が見込めず、本治療の実施が適当であると判断された者を本治療の対象となっております。

【除外基準】

以下に該当する者患者様は本治療の対象外とさせて頂きます。

・脂肪採取時に使用する麻酔薬または特定細胞加工物の製造工程で使用する物質に対する過敏症、アレルギー症状を起こした経験がある患者様

・感染症を発症している患者様

その他、治療を受ける患者様の健康状態、身体的条件を勘案し、本治療を受ける医師が治療の提供の可否を判断します。

ひじ・ひざ・関節痛に対する
自己脂肪由来幹細胞を用いた局所注射療法

変形性関節症とは

関節は骨の表面にある軟骨によってスムースに動くことができます。その軟骨が傷つくと関節の動きが悪くなり、炎症や痛みを起こします。軟骨が損傷を受けて関節の動きが低下した結果、様々な症状を起こしている状態を「変形性関節症」と呼びます。
変形性関節症では色々な症状が起こります。

■正常な膝関節

「関節」とは骨と骨が可動性を持って連結している部分で、クッションの役割として「軟骨」があります。
関節を囲んでいる袋状「関節包」の中にある「関節液」は、潤滑油の役割を持っています。

■変形性膝関節症

肥満や加齢、過剰な運動の連続によって軟骨がすり減ってしまい骨への衝撃を吸収できなくなった状態です。
痛みや腫れを伴い、水が溜まったり歩行が困難になることがあります。

【変形性関節症の症状の主な原因】
軟骨がすり減っている(軟骨損傷)
半月板が痛んでいる(半月板損傷)
骨の中で炎症が起きている(骨挫傷)
関節の周囲で炎症が起きている(滑膜炎など)
関節の周囲が硬くなっている(拘縮など)

【変形性関節症の症状例】
痛み(安静時、立位時、歩行時、寝返り時など)
水が溜まる
腫れ
動かし難い
動かした時に音がする
歩きづらい

これらの症状を改善するためには、損傷を受けた部分を修復しなくてはいけません。しかし、関節の中は血管に乏しいため、修復に必要な材料(細胞など)が届きにくい状態になっています。そのことから、関節は一度損傷を受けると修復しないと考えられていました。実際には、関節を包んでいる滑膜という膜から滑膜由来幹細胞が関節内に出てくることで治療は行われているのですが、自分自身の力だけでは修復が不十分になることが多いため、根本的に治ることはとても難しいと言われてきました。

この困難な治療法として、近年世界的に研究から最先端治療法へと進歩してきたのが、幹細胞治療法です。

この治療法は、スポーツ選手から年配までお悩みの方が多いことから、ヴィヴィアン美容クリニックでは多くの患者様からのご相談をお待ちしております。

治療の流れ
1.問診および術前採血
医師が治療の特徴と期待される効果などを説明致します。
必要に応じて検査を受けていただきます。
2.脂肪採取および
培養用の採血
腹部から脂肪を採取します。術後、この傷はほとんど目立たず、痛みもほぼありません。
採取自体は数分で終了す。また、同日に培養の行程に必要な血液を採取します。
3.培養
組織採取後すぐに、CPC内にて細胞培養を開始し、治療に必要な数まで増やします。全行程はCPC内にて行われ約3-4週間の期間を要します(個人差があります)
*患者様によって若干前後しますのでこの時点では投与日は確定できません。
*培養過程で異常が認められた場合は培養を中止することがあります。
4.ご連絡
細胞培養開始約2週間後のある段階で残りの培養に必要な期間が確定します。ここで投与日(治療日)をご相談の上、確定させていただきます。細胞投与を最適な条件で行うために、一度確定された投与日(治療日)は原則として途中変更できません。
5.投与(治療)
確定させていただいた日時に治療を行います。場合によっては麻酔を行った後に注射を行います。2回目の投与をお考えの方は2回目の培養に必要な血液を採取致します。
6.術後
局所投与の場合、術後まれに腫れることがありますが、ほとんどの場合程度は大きくありません。念のために消炎鎮痛剤を少量お渡しします。
*若干の内出血を来すことがありますので、当日の長風呂や過激な運動はお控えください。
7.投与後の治療スケジュール
一度の治療で効果を実感されている方が多いですが、さらに効果を望まれる場合は複数回注射することをお勧めします。